RTX3060Tiは今も使えるのか|RTX 4060Tiと実測比較して分かった得意と不得意|ゲーミングPC中古専門店パソツク
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中古のゲーミングPCで、いまも数多く見かけるのが「RTX 3060 Ti」です。2020年12月に発売されたグラフィックボードで、後継の RTX 4060 Ti、さらにその次の RTX 5060 Ti まで登場しています。
「さすがにもう古いのでは」と感じるのは自然なことです。そこで当店では、1世代新しい RTX 4060 Ti(VRAM 8GB版)と同じ環境で実際に計測しました。この記事では、得意なことも苦手なことも、実測の数字のまま並べます。
結論
フルHDでゲームを遊ぶなら、2026年の今でも十分に現役。1世代新しい RTX 4060 Ti(8GB版)との差は、FF14ベンチで約9%、Apex Legendsで約22%でした。
ただし、フレーム生成に非対応であること、消費電力が4060 Tiより大きいこと、VRAMが8GBであることは事実です(4060 TiにはVRAM 16GB版もあります)。価格差と、この弱点を許容できるかが分かれ目になります。
1世代新しい 4060 Ti との差は「思ったより小さい」
まずは結論の根拠となる実測値です。検証環境は Core i9-9900KS・メモリ32GB・Windows 11・フルHD で、GPU以外はすべて同じ条件にそろえています。
FF14ベンチマーク(黄金のレガシー)平均フレームレート
フルHD/マイセット1/DirectX11/FSR
Apex Legends(実プレイ)平均フレームレート
フルHD/実際のプレイ中に計測
FF14では平均fpsで11.5fps(スコアでは約9%)、Apex Legendsでは約38fps(約22%)の差でした。確かに4060 Tiのほうが速いものの、「世代がひとつ違えば別物」というほどの開きではありません。
そして、差がほとんど出なかったタイトルもあります。次の章で整理します。
2枚を並べて比較する
| RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) | |
|---|---|---|
| 発売時期 | 2020年12月 | 2023年5月 |
| アーキテクチャ | Ampere | Ada Lovelace |
| VRAM | 8GB GDDR6 | 8GB GDDR6(16GB版もあり) |
| メモリバス幅 | 256bit | 128bit |
| メモリ帯域 | 448GB/s | 288GB/s |
| 消費電力 | 200W | 160W(16GB版は165W) |
| 推奨電源 | 600W | 550W |
| フレーム生成DLSS | 非対応 | 対応 |
| 中古価格の目安 | 3万円台前半〜 | 4万円台後半〜(8GB版) |
中古価格は2026年9月時点の目安です。詳しくは記事末尾の注記をご覧ください。
スペック表だけを見ると、メモリバス幅・帯域は3060 Tiのほうが上です。それでも実測で4060 Tiが上回るのは、世代が新しいぶん処理の効率が改良されているためです。VRAMは、今回比較した4060 Ti(8GB版)と同じ8GBです。なお、4060 TiにはVRAM 16GB版もあり、重いタイトルを高画質・高解像度で遊ぶなら、VRAMの面では16GB版のほうが有利です。
RTX 3060 Ti が有利
- 中古価格が安く、4060 Ti(8GB版)との差は1万5千円前後
- メモリ帯域が448GB/sと、4060 Tiの288GB/sを上回る
- 60fps上限のタイトルでは性能差が表に出ない
RTX 4060 Ti が有利
- FF14で約9%、Apexで約22%速い
- 消費電力が160W(8GB版)と、3060 Tiより40W少ない
- DLSSのフレーム生成に対応
実際のゲームで何fps出るのか
実測でわかったこと
ストリートファイター6のベンチマークでは、3060 Tiも4060 Tiも100点満点。フレームレートもほぼ同じでした。
SF6はゲーム側で描画が60fpsに固定されるため、GPUの世代差が表に出ません。こうしたタイトルが中心であれば、高いGPUを選んでも性能を使い切れないことになります。
ここからは3タイトルの実測値です。ベンチマーク画像はクリックで拡大できます。
FF14ベンチマーク(黄金のレガシー)
| RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) | |
|---|---|---|
| スコア | 15,725 | 17,146 |
| 平均fps | 115.8 fps | 127.3 fps |
| 評価 | 非常に快適 | 非常に快適 |
マイセット1/DirectX11/FSR/フルHD
スコア差は1,421ポイントですが、評価はどちらも最高の「非常に快適」です。FF14を遊ぶ用途であれば、3060 Tiで不足を感じる場面はほとんどありません。
ストリートファイター6 ベンチマーク
| RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) | |
|---|---|---|
| TOTAL SCORE | 100/100 | 100/100 |
| FIGHTING GROUND | 59.63 fps | 59.65 fps |
| BATTLE HUB | 59.96 fps | 59.96 fps |
| WORLD TOUR | 59.97 fps | 59.97 fps |
NORMAL設定/フルHD
Apex Legends(実プレイ)
| RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) | |
|---|---|---|
| 平均fps | 約173 fps | 約211 fps |
3タイトルの中で最も差が開いたのがApexです。それでも3060 Tiの平均173fpsは、144Hzモニターを活かせる水準です。一方、240Hzモニターの性能を引き出したい場合は、4060 Tiとの約38fpsの差が効いてきます。
他サイトのゲーム別ベンチマーク(参考)
当店の実測は3タイトルに絞っています。そこで、ほかのタイトルでの傾向を知っていただくために、他サイトが公開しているゲーム別のベンチマークを参考として並べます。いずれも当店の計測ではなく、CPUや画質設定、計測時期が当店の検証とは異なるため、数字を直接比べるのではなく「3060 Tiと4060 Tiの差の傾向」としてご覧ください。
人気タイトル別の平均fps(フルHD)
出典:ちもろぐ「RTX 4060 TiとRTX 3070どっちがいい?【実際にベンチマーク性能比較】」(2023年6月公開)/CPU:Core i9-13900K
| タイトル(設定) | RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) |
|---|---|---|
| Apex Legends高設定 | 176.0 fps | 194.8 fps |
| フォートナイト最高設定・Nanite無効 | 164.3 fps | 192.9 fps |
| VALORANT最高設定 | 574.8 fps | 620.1 fps |
| レインボーシックス シージ最高設定 | 287.0 fps | 297.3 fps |
| 原神最高設定 | 192.9 fps | 208.4 fps |
| エルデンリング最高設定・レイトレなし | 110.4 fps | 119.7 fps |
| Forza Horizon 5最高設定・レイトレなし | 97.1 fps | 112.2 fps |
| サイバーパンク2077ウルトラ・レイトレなし | 86.4 fps | 96.2 fps |
| 16タイトルの平均 | 147.1 fps | 158.7 fps |
16タイトル平均の差は約8%で、当店のFF14ベンチ(約9%)とほぼ同じ傾向でした。VALORANTやシージのような軽いタイトルでは差が4〜8%程度にとどまり、3060 Tiでも数百fpsが出ています。一方、フォートナイトやForza Horizon 5では16〜17%の差がつきました。
モンスターハンターワイルズ(ベータ版)の平均fps
出典:ちもろぐ「モンスターハンター:ワイルズの推奨スペックを徹底検証する記事」(2025年2月更新)/マップ「隔ての砂原」/フレーム生成:ON
| 解像度・設定 | RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) | RTX 4060 Ti(16GB) |
|---|---|---|---|
| フルHD・中設定 | 76.9 fps | 107.1 fps | 107.7 fps |
| フルHD・ウルトラ | 68.6 fps | 87.9 fps | 87.1 fps |
| 4K・ウルトラ | 12.8 fps | 14.2 fps | 43.3 fps |
重量級のモンハンワイルズでは、フルHDでも3060 Tiと4060 Tiの差が大きく開きます。フレーム生成をONにした条件のため、DLSSのフレーム生成に対応する4060 Tiが有利に出ている点にご注意ください。また4Kでは、同じ4060 Tiでも8GB版が14.2fps、16GB版が43.3fpsと大差がついており、VRAM 8GBが足かせになることがはっきり表れています。
2026年の11タイトル平均(参考)
出典:Tom's Hardware「The GPU benchmarks hierarchy 2026」(2026年6月24日更新)/CPU:Ryzen 7 9800X3D/高〜ウルトラ設定・11タイトルの幾何平均
| 解像度 | RTX 3060 Ti | RTX 4060 Ti(8GB) | RTX 4060 Ti(16GB) |
|---|---|---|---|
| フルHD | 74.2 fps | 88.0 fps | 89.3 fps |
| WQHD | 51.0 fps | 58.9 fps | 60.5 fps |
| 4K | 19.4 fps | 23.9 fps | 31.3 fps |
| フルHDレイトレーシング有効 | 33.2 fps | 40.8 fps | ― |
こちらはBlack Myth: Wukong、Alan Wake II、Apex Legends、Counter-Strike 2、フォートナイト、Arc Raiders、Stalker 2、Marvel's Spider-Man 2、Marvel Rivals、サイバーパンク2077、Clair Obscur: Expedition 33 という2026年時点の重めのタイトルを含む平均です。フルHDの差は約19%で、新しい重量級タイトルほど4060 Tiとの差が開く傾向が見て取れます。レイトレーシングを有効にすると、どちらもフルHDで30〜40fps台まで落ち込みます。
得意なこと・苦手なこと
得意なこと
- フルHDでの快適なプレイ
- FF14ベンチは「非常に快適」、Apexは平均173fps。144Hzモニターを活かせる水準で、フルHD中心なら不足を感じる場面は多くありません。
- 60fps上限のタイトル
- SF6のようにゲーム側で60fpsに固定されるタイトルでは、4060 Tiと実測でほぼ同じ結果でした。上位のGPUを選んでも差が出にくい領域です。
- DLSS の恩恵は今も受けられる
- フレーム生成は使えませんが、DLSSの超解像やレイ再構成はRTX 30シリーズでも利用できます。新技術がまったく使えないわけではありません。
- 中古価格がこなれている
- 中古のグラフィックボード単体では3万円台前半が中心で、2万円台から見つかることもあります。4060 Ti(8GB版)の中古より1万5千円前後安く、性能あたりの価格で有利です。
苦手なこと
- フレーム生成に非対応
- AIが中間フレームを生成してfpsを引き上げる機能は、RTX 40シリーズ以降の専用機能です。世代による仕様差なので、設定では解決できません。なお、対応タイトルであればAMDのFSRのフレーム生成はGPUの世代を問わず利用できます。
- 高fps帯では差が出る
- Apexでは4060 Tiと約22%の差がつきました。240Hzモニターを使い切りたい方には、上の世代のほうが向いています。
- VRAM 8GB という上限
- フルHDなら実用範囲ですが、重いタイトルを高解像度・高画質で遊ぶと足りなくなります。前の章のとおり、モンハンワイルズ(ベータ版)の4K・ウルトラでは、3060 Tiが12.8fps、同じVRAM 8GBの4060 Tiも14.2fpsにとどまった一方、VRAM 16GBの4060 Tiは43.3fpsでした。同じ検証では、フルHDでもVRAMの使用量が11GB台に達したと報告されています。この弱点は4060 Tiの8GB版にも共通で、VRAMを重視するなら4060 Tiの16GB版が選択肢になります。
- 消費電力が大きい
- 200Wは4060 Ti(8GB版160W/16GB版165W)より35〜40W多く、推奨電源も600Wと一段上です。電気代や発熱、静音性に影響します。
お客様はどれを選ぶべきか
ここまでの内容を、条件別に整理します。
まとめ
RTX 3060 Ti は、フルHDの実用性能では今も通用する一方、高fps帯・電力効率・新機能では新しい世代に譲るグラフィックボードです。1世代新しい4060 Ti(8GB版)との差は、FF14で約9%、Apexで約22%、SF6ではほぼゼロでした。
判断の分かれ目は、遊ぶタイトルが60fps上限なのか、240Hzを狙うのか、フレーム生成を使いたいのかです。この3つに答えられれば、選ぶべきものは決まります。
迷われる場合は、遊びたいタイトルとご予算をお知らせください。必要以上のスペックも、足りないスペックもご提案しないようにいたします。
構成のご相談はこちら / RTX 4060 Ti と RTX 3060 Ti の実測比較(詳細版)はこちら
※fpsは当店の実測値です(RTX 4060 TiはVRAM 8GB版/CPU:Core i9-9900KS/メモリ32GB/Windows 11/フルHD)。タイトル・画質設定・組み合わせるCPUによって変動します。Apex Legendsは実プレイ中の平均fpsのみを掲載しています。スペック値はNVIDIAの公表値(RTX 4060 Tiの消費電力は8GB版160W・16GB版165W)に基づき、モデルにより若干異なる場合があります。「他サイトのゲーム別ベンチマーク(参考)」の数値は当店の計測ではなく、各サイトの公開データ(2026年9月時点で確認)を転記したものです。出典:ちもろぐ「RTX 4060 TiとRTX 3070どっちがいい?【実際にベンチマーク性能比較】」(2023年6月14日公開・7月1日更新、Core i9-13900K、フルHD)、ちもろぐ「モンスターハンター:ワイルズの推奨スペックを徹底検証する記事」(2024年11月3日公開・2025年2月17日更新、ベータ版、フレーム生成ON、VRAM使用量の記述を含む)、Tom's Hardware「The GPU benchmarks hierarchy 2026」(2026年6月24日更新、Ryzen 7 9800X3D、11タイトルの幾何平均)。検証環境・ゲームのバージョン・ドライバーが異なるため、当店の実測値とは直接比較できません。中古価格は2026年9月時点の目安で、RTX 3060 Tiはプライスランク(中古最安22,000円、多くは3万〜3万8千円程度)およびオークファン(グラフィックボード単体の落札で2万3,500〜3万6,600円程度)、RTX 4060 Tiはプライスランク(中古最安約44,000円、多くは4万円台後半〜6万円程度)を参照しています。RTX 4060 Tiの16GB版はヤフオクの直近120日の落札平均が約8万2千円と、8GB版より高値で取引されています。RTX 3060 Tiは販売終了しており、新品は価格.com掲載の残り在庫で6万6千円〜と割高です。RTX 4060 Tiの新品はプライスランク最安64,000円、価格.comでは7万円台〜です。価格は販売店・状態・時期により変動します。