完全初心者ガイド グラボの性能の見かた

「RTX 5060」と「RTX 4070 SUPER」、速いのはどっち?

数字で比べる!グラボの性能どこを見て比べればいい?

ゲーミングPCを選ぶとき、いちばん性能に影響するのがグラボ(GPU)です。ところが、グラボのスペック表には「CUDAコア」「VRAM」「メモリバス幅」「L2キャッシュ」……と、聞き慣れない言葉がずらりと並びますよね!

しかも、数字が大きいほうが速い、とは限らないのがグラボのややこしいところ。「RTX 5060」と「RTX 4070 SUPER」なら新しい50シリーズのほうが速そうに見えますが、実際は違います。


ここでは、グラボの性能を比べるための指標をひとつずつ、実際のグラボの数値を並べながらご紹介します。

読み終わるころには、スペック表を見て「このグラボはどのくらいの実力か」がわかるようになるはずです!

※このページの数値は、NVIDIA・AMDの公式仕様と、公開されているベンチマーク(TechPowerUp のレビューの相対性能)をもとにしています(2026年10月時点)。

目次

  1. 比べる順番は「実測 → 相対性能 → スペック表」
  2. グラボの名前の読み方
  3. スペック表の指標を1つずつ解説
    1. ①シェーダー数(CUDAコア)とクロック
    2. ②VRAM(ビデオメモリ)容量
    3. ③メモリバス幅・メモリ速度・メモリ帯域
    4. ④キャッシュ(L2キャッシュ / Infinity Cache)
    5. ⑤RTコア・Tensorコア(レイトレーシングとDLSS)
    6. ⑥消費電力
    7. ⑦PCIe接続(世代とレーン数)
  4. ほんとうの速さを表す指標
  5. シリーズ(世代)ごとの変化
  6. 同じシリーズの中での違い(クラス)
  7. よくある勘違い「40シリーズは50シリーズより遅い?」
  8. グラボを比べるときのチェックリスト

比べる順番は「実測 → 相対性能 → スペック表」

グラボの速さを比べる方法は、大きく分けて3つあります。信頼できる順に並べると、こうなります。

いちばん確実① ゲームの実測fps

遊びたいゲームを、同じ解像度・同じ画質で動かしたときの結果。答えそのものです。

全体の目安② 相対性能・ベンチマーク

たくさんのゲームの平均や、3DMarkなどの専用ソフトの点数。グラボ同士の「格」がわかります。

理由がわかる③ スペック表

コア数やVRAMなどの仕様。「なぜ速いのか」「どこで苦しくなるのか」を知るための地図です。

スペック表の数字だけで速さを決めつけるのはNG。特に、メーカーや世代が違うグラボ同士は、コア数などをそのまま比べても意味がありません。

とはいえ、スペック表の意味がわかると「このグラボはWQHDだと苦しそう」「このゲームはVRAMが足りなそう」といった予想ができるようになります。まずはグラボの名前の読み方から見ていきましょう!

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グラボの名前の読み方

NVIDIAのグラボの名前は、いくつかのパーツに分けて読むとわかりやすくなります。

「GeForce RTX 5070 Ti」を分解すると…

RTXブランド
(RTX / GTX)
50世代
(シリーズ)
70クラス
(性能の格)
Ti強化版
(SUPER / Ti)
パーツ 意味 例
世代 発売された時期。数字が大きいほど新しい RTX 4060(2023年)→ RTX 5060(2025年)
クラス 同じ世代の中での性能の格。50 < 60 < 70 < 80 < 90 の順に高性能 RTX 5060 は入門〜定番、RTX 5090 は最上位
末尾 同じクラスの強化版。無印 < SUPER・Ti < Ti SUPER RTX 4070 → 4070 SUPER → 4070 Ti SUPER

性能に大きく効くのは「世代」より「クラス」

世代が1つ新しくなる差より、クラスが1つ上がる差のほうが大きいことがほとんどです。くわしくは「よくある勘違い」で比べます。


AMD(Radeon)も考え方は同じ

たとえば「RX 9070 XT」なら、最初の「9」が世代、「070」がクラス、「XT」が強化版。ただしAMDは世代ごとに番号の付け方を変えてきたので(RX 7000 → RX 9000 など)、NVIDIAとの性能比較は実測で確認するのが確実です。

グラボの型番の読み方。GeForce RTX 5070 Tiは、世代が50シリーズ、クラスが70、末尾がTi
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スペック表の指標を1つずつ解説

ここからは、スペック表に並ぶ指標をひとつずつ見ていきます。それぞれ「ひとことで言うと何か」と、実際のグラボの数値の比較をセットにしました。

RTX 50シリーズRTX 40シリーズRTX 30以前・GTXAMD Radeon

①シェーダー数(CUDAコア)とクロック

ひとことで言うと

絵を描く「計算係」の人数(コア数)と、1人あたりの作業スピード(クロック)です。

グラボの中には、絵を描くための小さな計算係がたくさん入っています。NVIDIAでは「CUDAコア」、AMDでは「ストリームプロセッサー」と呼びます。人数が多く、ひとりひとりの作業が速いほど、たくさんの絵を描けます。


実際のグラボで比べると

グラボ CUDAコア数
(AMDはSP数)
ブーストクロック 演算性能
(FP32・理論値)
RTX 3070 5,888 1,725 MHz 20.3 TFLOPS
RTX 4070 5,888 2,475 MHz 29.1 TFLOPS
RTX 5070 6,144 2,512 MHz 30.9 TFLOPS

ここで面白いのが、RTX 3070とRTX 4070はCUDAコアの数がまったく同じ(5,888基)だということ。それでも実際の速さは、RTX 4070のほうが約27%ほど上です(WQHD・相対性能)。クロックが1,725MHz → 2,475MHzと大きく上がり、後で説明するキャッシュも大きくなったからです。


世代やメーカーが違うと、コア数は比べられない

コア1つあたりの性能は、世代ごとに変わります。AMDのストリームプロセッサーとNVIDIAのCUDAコアも別物です。コア数で比べてよいのは、同じ世代の中だけと覚えておきましょう。

スペック表にある「TFLOPS(テラフロップス)」は、コア数×クロックから計算した「理論上の計算量」です。こちらも同じ理由で、世代をまたぐと実際のfpsとは比例しません。

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②VRAM(ビデオメモリ)容量

ひとことで言うと

絵の材料(テクスチャなど)を置いておく「グラボ専用の机の広さ」です。

足りているうちは速さに影響しませんが、足りなくなった瞬間に急にカクついたり、fpsが大きく落ちたりします。


実際のグラボで比べると

グラボ VRAM メモリの種類
RTX 3060 12 GB GDDR6
RTX 4060 8 GB GDDR6
RTX 5060 8 GB GDDR7
RTX 5060 Ti 8 / 16 GB GDDR7
RTX 5070 12 GB GDDR7
RTX 5070 Ti 16 GB GDDR7
RTX 5090 32 GB GDDR7
VRAM 目安
8GB フルHDならほとんどのゲームでOK。WQHD以上や、重いゲームの高画質テクスチャでは足りなくなることがある
12GB WQHDまで安心。重いゲームを高画質で遊ぶならここが目安
16GB以上 4Kや、レイトレーシング・高画質MODを使うときにも余裕がある

たとえばモンハンワイルズは、WQHD以上だとVRAM 8GBのグラボでfpsが大きく落ちやすいことが、海外の検証サイトの実測で報告されています。


VRAMが多い=速い、ではない

RTX 3060はVRAMが12GBで、RTX 4060(8GB)より多いですが、全体の速さはRTX 4060のほうが上です(フルHD・相対性能で約18%)。VRAMは「速さ」ではなく「足りるかどうか」を見る指標です。

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③メモリバス幅・メモリ速度・メモリ帯域

ひとことで言うと

VRAMとグラボの頭脳をつなぐ「道路」です。バス幅は車線の数、メモリ速度は車の速さ、メモリ帯域は1秒間に運べる量。

バス幅例:128bit×メモリ速度例:28Gbps÷ 8 =メモリ帯域例:448GB/s

描く絵が細かくなる(解像度が上がる)ほど運ぶデータも増えるので、メモリ帯域は高解像度で効いてくる指標です。


実際のグラボで比べると

グラボ バス幅 メモリの種類 メモリ速度 メモリ帯域
RTX 3060 Ti 256 bit GDDR6 14 Gbps 448 GB/s
RTX 4060 128 bit GDDR6 17 Gbps 272 GB/s
RTX 5060 128 bit GDDR7 28 Gbps 448 GB/s
RTX 4070 192 bit GDDR6X 21 Gbps 504.2 GB/s
RTX 5070 192 bit GDDR7 28 Gbps 672 GB/s

メモリ帯域(GB/s)

RTX 3060 Ti
448GB/s
RTX 4060
272GB/s
RTX 5060
448GB/s
RTX 4070
504GB/s
RTX 5070
672GB/s

RTX 4060は、バス幅が128bitで帯域は272GB/s。ひとつ前のRTX 3060 Ti(256bit・448GB/s)より道路がかなり細くなりました。RTX 5060はバス幅こそ同じ128bitですが、新しいGDDR7メモリで車の速さが上がり、帯域は448GB/sまで回復しています。

では、道路が細くなったRTX 4060は遅いのでしょうか? ここで効いてくるのが、次の「キャッシュ」です。

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④キャッシュ(L2キャッシュ / Infinity Cache)

ひとことで言うと

よく使うデータを手元に置いておく「作業台の引き出し」です。大きいほど、遠くのVRAMまで取りに行く回数が減ります。

キャッシュは、グラボの頭脳のすぐそばにある小さくて超高速なメモリ。よく使うデータをここに置いておけば、メモリ帯域が細くても補えるようになります。NVIDIAでは「L2キャッシュ」、AMDでは「Infinity Cache」と呼びます。


実際のグラボで比べると

キャッシュ容量(MB)

RTX 3060 Ti
4MB
RTX 4060
24MB
RTX 5060
32MB
RTX 4070 SUPER
48MB
RTX 5070
48MB
RX 9060 XT
32MB

RTX 30シリーズのキャッシュは数MBでしたが、RTX 40シリーズで一気に6〜9倍ほどに増えました(RTX 3070 → 4070で4MB → 36MB)。RTX 3060 Tiが4MBなのに対して、RTX 4060は24MB。道路が細くなった分を、大きな引き出しで補っているわけです。


実際どうなる? RTX 3060 Ti と RTX 4060(相対性能)

フルHD(RTX 3060 Ti=100)

RTX 3060 Ti
100
RTX 4060
89

WQHD(RTX 3060 Ti=100)

RTX 3060 Ti
100
RTX 4060
84

フルHDでは、RTX 4060はRTX 3060 Tiより約11%低い。メモリ帯域が4割近く細いわりには、差は小さめです。ところがWQHDになると、差は約16%低いまで広がります。大きなキャッシュで補えるのは、データ量がそれほど多くないフルHDまで。解像度が上がると、道路の太さ(メモリ帯域)が効いてくる、というわけです。

つまり、キャッシュはメモリ帯域とセットで見るのがコツ。バス幅や帯域の数字だけを見て「細いからダメ」と判断すると、見誤ることがあります。

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⑤RTコア・Tensorコア(レイトレーシングとDLSS)

ひとことで言うと

RTコアは「光の反射を計算する専門係」、Tensorコアは「AIで画質とfpsを底上げする専門係」です。

専門係 何をする? 関係する機能
RTコア 光の反射や影をリアルに計算する(レイトレーシング) サイバーパンク2077などの「レイトレーシング」設定
Tensorコア AIで低い解像度の絵をきれいに引き伸ばしたり、間の絵を作ったりする DLSS(アップスケーリング・フレーム生成)

シリーズによって使える機能が違う

この2つは世代ごとに進化していて、使えるDLSSの機能がシリーズによって違います。

シリーズ 使えるDLSSの主な機能(2026年10月時点) 専門係の世代
GTX 16 DLSSは使えない RTコア・Tensorコアなし
RTX 20 アップスケーリング(低い解像度をAIできれいに引き伸ばす)など。フレーム生成は使えない RT 第1世代 / Tensor 第2世代
RTX 30 RTX 20と同じ。フレーム生成は使えない RT 第2世代 / Tensor 第3世代
RTX 40 上記 + フレーム生成(本物の絵1枚ごとに、AIの絵を1枚差し込む) RT 第3世代 / Tensor 第4世代
RTX 50 上記 + マルチフレーム生成(AIの絵を最大5枚差し込む「6倍モード」など)、DLSS 5(2026年9月から対応ゲームで提供開始) RT 第4世代 / Tensor 第5世代

※マルチフレーム生成とDLSS 5は、2026年10月時点でRTX 50シリーズだけの機能です(NVIDIA公式)。


「フレーム生成」のfpsは、ほかのfpsと同じではない

フレーム生成は、本物の絵と絵の間にAIが作った絵を差し込んで、fpsの数字を増やす機能です。画面はなめらかになりますが、操作してから画面が反応するまでの速さは上がりません。対戦ゲームでは使わない人も多い機能です。

グラボを比べるときは、「フレーム生成あり」の数字と「なし」の数字を混ぜないようにしましょう。なお、AMDのRadeonにも同じような仕組みがあり、「FSR」という名前で提供されています。


レイトレーシングをONにすると、どう変わる?

つまみを左右に動かすと、OFFとONを比べられます
レイトレーシングOFFで描いた教室
レイトレーシングONで描いた教室123
◀▶OFFON
  • ①光:窓から差しこむ日の光が、ブラインドのすき間を通って床や机にしま模様をつくる
  • ②反射:金属のいすの脚に、まわりの光や景色が映り込む
  • ③光の跳ね返り:窓から入った光が壁や天井に跳ね返り、明るい所と暗い所の差が自然につく

※3DCGソフトBlenderの公式サンプル「Classroom」(制作:Christophe Seux/CC0)を、パソツクでレイトレーシングなし(従来の描き方)とあり(パストレーシング)の2通りに描いた画像です。実際のゲームでは、タイトルや設定によって違いの出方が変わります。

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⑥消費電力

ひとことで言うと

グラボが全力で動いたときに使う電気の量(W)です。電源の大きさ、発熱、電気代に関わります。


実際のグラボで比べると

消費電力(W)

RTX 3060 Ti
200W
RTX 4060
115W
RTX 5060
145W
RTX 4070 SUPER
220W
RTX 5070
250W
RTX 5080
360W
RTX 5090
575W

消費電力が大きいグラボほど、大きな電源ユニットと、しっかりした冷却が必要になります。たとえばRTX 4060は、RTX 3060 Tiより少し遅い(フルHDで約1割)ものの、消費電力は200W → 115Wと6割弱で済みます。電気を使わないほど、静かで涼しく、電気代も安くなります。

この「1Wあたりどれだけ速いか」をワットパフォーマンスと呼びます。新しい世代ほど、ワットパフォーマンスは良くなる傾向があります。

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⑦PCIe接続(世代とレーン数)

ひとことで言うと

グラボとマザーボードをつなぐ「出入口」です。世代(3.0 / 4.0 / 5.0)が新しいほど速く、レーン数(x8 / x16)が多いほど広くなります。


実際のグラボで比べると

グラボ PCIe接続
RTX 4060 4.0 x8
RTX 4060 Ti 8GB 4.0 x8
RTX 5060 5.0 x8
RTX 5060 Ti 5.0 x8
RTX 5070 5.0 x16
RX 9060 XT 5.0 x16

RTX 4060やRTX 5060などの入門〜ミドルのグラボは、出入口の幅が半分(x8)になっています。普段はほとんど影響しませんが、古いマザーボード(PCIe 3.0)と組み合わせると、出入口が狭くなる分だけ少し性能が落ちることがあります。

海外の検証サイトTechPowerUpがRTX 5060 Ti 16GBで測ったところ、PCIe 4.0 x8では約1〜2%、PCIe 3.0 x8では平均約4%の低下でした。普段はこの程度です。ただし、VRAM 8GBのモデルでVRAMが足りなくなる場面では、PCIe 3.0だと大きく落ち込むことがあります(TechSpotがRTX 5060 Ti 8GBで確認)。VRAMがあふれると、足りない分をパソコン本体のメモリとPCIe経由でやりとりするため、出入口の狭さが響くのです。

※PCIeの世代は、マザーボードとCPUの両方で決まります。BTOパソコンや中古パソコンを選ぶときは、スペック表の「マザーボード」「チップセット」もあわせて確認しましょう。

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ほんとうの速さを表す指標

スペック表がわかったところで、次は「実際にどれくらい速いか」を表す指標です。グラボのレビュー記事や比較サイトでよく見かけるものを紹介します。

指標 何がわかる? 見るときのコツ
平均fps ゲームを動かしたときの、1秒あたりの平均の絵の枚数 同じゲーム・同じ解像度・同じ画質設定で比べる
1% Low いちばん遅かった1%の場面のfps。カクつきやすさがわかる 平均fpsが同じなら、1% Lowが高いほうが体感はなめらか
3DMark 専用のテストソフトの点数。Time Spy(DirectX 12)、Speed Way・Port Royal(レイトレーシング)など 同じテスト名どうしでだけ比べる
相対性能 たくさんのゲームの平均を、基準のグラボ=100%として並べた表 グラボ同士の「格」をざっくりつかむのに便利

「1% Low」ってなに?

平均fpsが同じ100fpsでも、ずっと100fps前後で安定しているPCと、ときどき40fpsまで落ちるPCでは、遊んだときの感覚がまったく違います。この「ときどき落ちる」をとらえるのが1% Lowです。

VRAMが足りないときや、CPUが追いつかないときは、平均fpsより先に1% Lowが落ちます。レビューを見るときは、平均fpsとセットで確認しましょう。

なめらかに動くPC平均 100fps / 最低 95fps
fps0501001500秒10秒20秒30秒40秒50秒60秒最低 95fps
fps の変化平均
ときどきカクつくPC平均 100fps / 最低 40fps
fps0501001500秒10秒20秒30秒40秒50秒60秒最低 40fps
fps の変化平均

※説明のためのイメージ図です(実測ではありません)。平均fpsが同じでも、カクつく場面がある下のほうが体感は悪くなります。

このページの「シリーズごとの変化」「シリーズの中での違い」「よくある勘違い」の比較グラフでは、たくさんのゲームの平均をとった「相対性能」を使っています。

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シリーズ(世代)ごとの変化

NVIDIAのグラボは、だいたい2年ごとに新しいシリーズが登場しています。それぞれの世代で何が変わったのかを見ていきましょう。

GTX 16 → RTX 20・30・40・50 の歩み

GTX 162019年〜

RTコアやTensorコアを持たない、手ごろなシリーズ。GTX 1650やGTX 1660 SUPERは、中古ゲーミングPCで今もよく見かけます。レイトレーシングとDLSSは使えません。

RTX 202018年〜

はじめてRTコアとTensorコアが載り、「RTX」の名前が付いた世代。レイトレーシングとDLSSが、ここから始まりました。

RTX 302020年〜

CUDAコアの数が大きく増え、性能がぐんと伸びた世代。60クラスでもバス幅192〜256bitと太い道路を持っていますが、キャッシュはまだ数MBと小さめです。

RTX 402022年〜
  • 製造技術が新しくなり、クロックが大きく上がった
  • L2キャッシュが6〜9倍ほどに増えた
  • 同じ電力で出せる性能(ワットパフォーマンス)が大きく改善
  • フレーム生成に対応
  • 一方で、60クラスのバス幅は128bitに細くなった
RTX 502025年〜
  • 新しいGDDR7メモリで、同じバス幅でもメモリ帯域が広くなった(RTX 5050を除く)
  • PCIe 5.0に対応
  • マルチフレーム生成・DLSS 5など、AIを使った機能が大きく強化
  • 製造技術は40シリーズと同じ世代のため、フレーム生成を使わない素の性能の伸びは、同じクラスどうしで1割未満〜3割ほど(クラスによる)

同じ「60クラス」で世代を比べると

グラボ 発売 CUDAコア数
(AMDはSP数)
VRAM バス幅 メモリ帯域 キャッシュ
(L2 / Infinity Cache)
消費電力
RTX 3060 2021年2月 3,584 12 GB 192 bit 360 GB/s — 170 W
RTX 4060 2023年6月 3,072 8 GB 128 bit 272 GB/s 24 MB 115 W
RTX 5060 2025年5月 3,840 8 GB 128 bit 448 GB/s 32 MB 145 W

フルHDでの相対性能(RTX 3060=100)

RTX 3060
100
RTX 4060
118
RTX 5060
147

RTX 3060を100とすると、RTX 4060は約18%アップ、RTX 5060はRTX 4060からさらに約25%アップしています。3060 → 4060は、速さの伸びは控えめな代わりに、消費電力が170W → 115Wに下がりました(その一方で、VRAMは12GB → 8GBに減っています)。4060 → 5060は、GDDR7のおかげでメモリ帯域が272 → 448GB/sに広がり、大きく伸びています。
※RTX 3060のL2キャッシュ容量はNVIDIAが公表しておらず、資料によって2.25MB・3MBと分かれるため「—」としています。

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同じシリーズの中での違い(クラス)

次は、同じRTX 50シリーズの中で、クラスによってどれくらい違うのかを見てみます。

RTX 5050〜5090 を並べると

グラボ CUDAコア数
(AMDはSP数)
VRAM バス幅 メモリ帯域 キャッシュ
(L2 / Infinity Cache)
消費電力
RTX 5050 2,560 8 GB 128 bit 320 GB/s 24 MB 130 W
RTX 5060 3,840 8 GB 128 bit 448 GB/s 32 MB 145 W
RTX 5060 Ti 4,608 8 / 16 GB 128 bit 448 GB/s 32 MB 180 W
RTX 5070 6,144 12 GB 192 bit 672 GB/s 48 MB 250 W
RTX 5070 Ti 8,960 16 GB 256 bit 896 GB/s 48 MB 300 W
RTX 5080 10,752 16 GB 256 bit 960 GB/s 64 MB 360 W
RTX 5090 21,760 32 GB 512 bit 1,792 GB/s 96 MB 575 W

WQHDでの相対性能(RTX 5060=100)

RTX 5060
100
RTX 5060 Ti 16GB
118
RTX 5070
164
RTX 5070 Ti
201
RTX 5080
225
RTX 5090
309

同じ50シリーズでも、クラスが1つ上がるごとに性能ははっきり変わります。RTX 5060 → RTX 5060 Tiで約18%、RTX 5060 → RTX 5070では約64%アップ。いちばん上のRTX 5090は、CUDAコアがRTX 5080の約2倍ありますが、WQHDでの性能差は約38%。上のクラスほど、値段と消費電力の割に伸びは小さくなり、4Kなどの重い場面で本領を発揮します。
※RTX 5050は、このグラフの元にした比較表に含まれていないため、グラフには入れていません。


クラスごとの目安

クラス こんな人に(目安)
50・60 フルHDで、人気ゲームを快適に遊びたい人。はじめてのゲーミングPCに
70 WQHDや、フルHDの高fpsで遊びたい人。重いゲームも高画質で
80 WQHDの高fps、4Kで遊びたい人
90 4Kの最高画質、配信や動画編集・AIなど、とにかく性能が欲しい人
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よくある勘違い「40シリーズは50シリーズより遅い?」

「RTX 5000番台が出たから、4000番台はもう古くて遅い」——こう思っている方は意外と多いのですが、実はそうとは限りません。

40シリーズと50シリーズを、相対性能でまとめて並べると

WQHDでの相対性能(RTX 5060 Ti 16GB=100)

RTX 5060 Ti 16GB
100
RTX 4070
115
RTX 4070 SUPER
132
RTX 5070
139
RTX 4070 Ti SUPER
153
RTX 5070 Ti
170
RTX 4080 SUPER
179
RTX 5080
190
RTX 4090
221

グラフを見ると、40シリーズ(紫)と50シリーズ(緑)が入り混じって並んでいるのがわかります。たとえばRTX 4070 SUPERは、新しいRTX 5060 Ti 16GBより約32%速く、RTX 4090はRTX 5080より約16%速いです。RTX 4070 Ti SUPERもRTX 5070より約10%、RTX 4080 SUPERもRTX 5070 Tiより約5%上。RTX 5070とRTX 4070 SUPERはほぼ互角です(RTX 5070が約5%上)。つまり、性能を決めるのは「40か50か」より「60・70・80・90のどのクラスか」。世代が1つ新しくなっても、クラスが1つ下なら、ひとつ前の世代の上のクラスにはかなわないことが多いのです。


「RTX 5070 は RTX 4090 並み」ってほんと?

2025年1月の発表会(CES 2025の基調講演)で、NVIDIAが「RTX 5070はRTX 4090並みの性能」と紹介したことが報じられ、話題になりました。海外メディアは、これを50シリーズだけが使えるマルチフレーム生成を使った場合の話だと伝えています。フレーム生成を使わない素の性能(相対性能・WQHD)では、RTX 4090のほうがRTX 5070より約59%速いのが実際のところです。「フレーム生成ありの数字」と「素の数字」を分けて見ることが大切ですね。

じゃあ、50シリーズを選ぶ意味は?

もちろん、50シリーズにも良いところはたくさんあります。

  • 同じクラスなら50シリーズのほうが速い:RTX 4060よりRTX 5060、RTX 4070よりRTX 5070のほうが上です。
  • マルチフレーム生成・DLSS 5が使える:対応ゲームでは、fpsの数字を大きく伸ばせるほか、新しいAI描画の機能も使えます(フレーム生成の注意もあわせて)。
  • 新しいGDDR7メモリ:同じバス幅でもメモリ帯域が広く、高解像度で有利です。

選び方のコツ

予算が同じなら、まず「クラス」が高いほうを優先し、同じクラスなら新しい世代を選ぶ。中古なら、ひとつ前の世代の上のクラスが、新しい世代の下のクラスより速くて安い、ということもよくあります。

40シリーズと50シリーズを、クラスごとに並べると(WQHDでの相対性能、RTX 5060 Ti 16GB=100)

RTX 40シリーズRTX 50シリーズ
60クラス
RTX 4060
66
RTX 5060
85
60 Tiクラス
RTX 4060 Ti 16GB
88
RTX 5060 Ti 16GB
100
70クラス
RTX 4070
115
RTX 4070 SUPER
132
RTX 5070
139
70 Tiクラス
RTX 4070 Ti
143
RTX 4070 Ti SUPER
153
RTX 5070 Ti
170
80クラス
RTX 4080
177
RTX 4080 SUPER
179
RTX 5080
190
90クラス
RTX 4090
221
RTX 5090
262

同じ行(同じクラス)では50シリーズが上ですが、ひとつ上の行の40シリーズと比べると、どのクラスでも40シリーズのほうが速くなっています。

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グラボを比べるときのチェックリスト

最後に、グラボを比べるときに気をつけたいポイントをまとめます。

  • 遊びたいゲームの実測fpsを先に見る:スペック表より、実際の結果がいちばん確実です。ゲームごとの目安は「FPSとは?」のページでも紹介しています。
  • コア数・TFLOPSは同じ世代の中だけで比べる:世代やメーカーが違うと、そのまま比べられません。
  • 名前は「世代」より「クラス」に注目:RTX 4070 SUPERは、RTX 5060 Tiより速いグラボです。
  • VRAMは「足りるか」を見る:フルHDなら8GBでも多くのゲームで大丈夫。WQHD以上や重いゲームは12GB以上が安心です。
  • メモリ帯域はキャッシュとセットで見る:バス幅が細くても、キャッシュが大きければ補えます。
  • 「フレーム生成あり」のfpsと混ぜない:比べるときは、同じ条件の数字どうしで。
  • ノートPCのグラボは別物:同じ「RTX 4060」でも、ノートPC用はデスクトップ用より性能が控えめです。消費電力の設定でも差が出ます。
  • 電源と冷却も忘れずに:消費電力の大きいグラボには、それに見合った電源ユニットとケースが必要です。
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グラボ選びに迷ったら、パソツクにご相談ください!

グラボの性能は、ひとつの数字では決まりません。「実測fps」でほんとうの速さを確かめ、「スペック表」でその理由を知る——この順番で見ると、グラボ選びで迷いにくくなります。

そして、名前の数字は「世代」より「クラス」。40シリーズだから遅い、50シリーズだから速い、とは限りません。予算と遊びたいゲームに合わせて、いちばん性能の高いクラスを選ぶのがおすすめです。

パソツクでは、BTOゲーミングPCと中古ゲーミングPCの両方から選べます。どのグラボがいいか迷ったら、遊びたいゲームとご予算を教えてください。在庫の中からぴったりの1台をご提案します!

よくある質問

グラボのVRAMは何GBあればいいですか?

フルHDで遊ぶなら、多くのゲームは8GBで足ります。WQHD以上や、重いゲームを高画質で遊ぶなら12GB以上、4Kやレイトレーシングも使うなら16GB以上が安心です。

RTX 40シリーズはRTX 50シリーズより遅いですか?

同じクラス同士なら50シリーズのほうが速いですが、クラスが違えば逆転します。たとえばRTX 4070 SUPERはRTX 5060 Ti 16GBより速く、RTX 4090はRTX 5080より速いグラボです(フレーム生成なしの相対性能)。

CUDAコアの数が多いほど速いですか?

同じ世代の中なら、おおむね多いほど速くなります。ただし世代が違うとコア1つあたりの性能が変わるため、そのままは比べられません。RTX 3070とRTX 4070はコア数が同じですが、RTX 4070のほうが速いです。

フレーム生成のfpsはそのまま比べていいですか?

フレーム生成あり・なしの数字は混ぜずに比べましょう。フレーム生成は画面をなめらかにしますが、操作してから画面が反応するまでの速さは上がりません。

【出典】NVIDIA GeForce グラフィックスカード比較(nvidia.com/en-us/geforce/graphics-cards/compare/)、NVIDIA・AMD各製品ページ、TechPowerUp GPU Database/相対性能:TechPowerUp「Sapphire Radeon RX 9060 XT Pulse OC 16 GB Review」Relative Performance(2025年6月20日、ネイティブ描画・フレーム生成なし。表の基準はSapphire RX 9060 XT Pulse 16GB)(techpowerup.com/review/sapphire-radeon-rx-9060-xt-pulse-oc/33.html)/PCIeの影響:TechPowerUp「RTX 5060 Ti PCI-Express Scaling」(2025年4月)、TechSpot(2025年6月)/DLSSの対応:NVIDIA GeForceニュース(DLSS 4.5・DLSS 5)/「RTX 5070はRTX 4090並み」:PC Gamer(2025年1月7日)ほか。相対性能はゲームの種類やドライバーで変わります。数値は2026年10月時点で確認したものです。